こんにちは共月堂です。
 私、今日は少々重ダルい感じで今ひとつすっきりしなくて難儀していまして、お昼休みにお灸を使ってみました。どうせならと思い、どんな事をやるのかを写真に撮ってみたので載せてみようと思います。
 片手での撮影のためにピントがボケてしまっているものも有りますが、ご容赦ください。
 
 
 まず、これら一連は鍼灸師の資格を持った者が行っている事であり、一般に推奨出来る物ではないことを断っておきたいと思います。鍼灸というものが何をやっているのかという紹介の一つとして書いた物ですので、誤解なきようお願いいたします。
 あくまでも、鍼灸院でのお灸という行為の紹介であります。
 
 お灸には肌に直接載せるものと、肌とお灸の間に物を挟むものが有ります。今回は間に物を挟む隔物灸の一種を紹介します。肌に直接載せる直接灸ですと両手を使うために写真が撮れないので。
 道具はこんな物を使います。

 通常は琵琶の葉とか、にんにく、ショウガなどを肌の上に載せて、その上にお灸を据えるのですが、今回はカマヤミニを使おうと思い、ワセリンを用意しました。同じように紫雲膏を塗った上に載せるお灸などもあります。隔物灸の利点は肌にお灸のあとが付きにくい事に有ります。
 

 灰皿も用意し、お灸も使えるようにしてから開始です。
 お灸を据えて行きたい場所を消毒し、清潔にしてから少しワセリンを塗りました。この量ですと溶けてしまう事も無いですし、お灸が終わった後には拭き取ってしまうので問題ないと思います。
 家庭で使えるお灸などには台座がついていてテープで肌に貼れるものが有りますが、そういう製品を使われる場合は特に何かを塗るような事は不要だと思います。

 今回は合谷という場所に据えます。この経穴は手の陽明大腸経の原穴とされ、顔や目に影響を及ぼす経穴です。大腸経ということもあり、お腹の調子を整えてくれますし、多気多血の経とされる陽明経ですから、この経穴を補う事は補気の効果もあり、簡単に言えば元気になります。疲れ目を伴う頭の重ダルさと、体力の低下という症状では、この経穴を使うのが良いかもしれませんね。

 さて、では点火です。

 煙は盛大に出ていますが、この時点では何も感じていません。
 お灸は複数据える事が多いのですが、その最初の1回目を切皮と呼びます。チクンという感覚が来る為に皮を切るという言葉が使われたのだそうです。よく何かを始める時に使われる言葉で「〜を皮切りに」というのは、お灸の切皮が最初のお灸を意味する事から来ているのだそうです。

 じんわりとした熱さが、痛みのような熱さに変わって行きます。
 何壮か(お灸は一壮、二壮と数えます)据えたらオシマイです。症状によりますが今回は三壮で止めました。
 こんな感じになってます。

 と、この写真だけでは何やらエグイ感じに見えてしまいすが、これはワセリンが変色してるだけです。変色の元なのはヨモギが燃えて出て来たヤニですね。茶色の物がそうです。
 今回は肌にワセリンを塗っていますので、このヤニは肌には付着していません。ですので、アルコールで消毒して拭いてしまうと全部取れてしまいます。

 赤くなっていますが、特に痛いということはありません。指先まで暖まって気持ちよいですよ?
 この赤い肌も一時間もすれば元の色に戻ります。痕等は残りません。
 ですが不思議と「熱感」はちゃんと残ってくれます。
 今回は写真に撮るという事も有って手の経穴を使いましたが、お腹などに据えると気持ちいいのです。
 
 また、何か機会がありましたら写真を撮ってみたいと思います。