こんにちは共月堂です。
 さっきブラウザが落ちて書いていた日記が全部消えました。すごく落ち込んでおります。もう一度書き直しております。少々心が荒み始めていますので、文章が荒れてしまいそうです。
 もうっ。
 

 
 今日は脊髄損傷と鍼治療に関しての記事とかを。
 Acupuncture for Spinal Cord Injuries
 非常に残念な話では有りますが、日本で針灸の論文を記事として取り上げる場所というのが非常に少ないという現状が有ります。それ故に、このようなトピック的な記事を見ようとすると、どうしても海外のサイトに依存せざるを得ないという状態に有ります。英語で書かれているので、読みにくいかもしれませんが翻訳ソフトや翻訳サイトなどを使っていただけると楽しめるかと思います。
 記事の題名としては「脊髄損傷の鍼治療」とでも訳しましょうか。
 脊髄損傷は脊椎の中にある神経細胞の損傷を意味し、それによる神経系の障害を意味します。神経細胞は特殊な例外(たとえば海馬の中の一部の細胞とか)がありますが一般に再生しない細胞と言われています。残酷では有りますが、一度障害を負ってしまうと機能回復は非常に困難なのが脊髄損傷です。
 そのような性質のものに鍼治療がどう関わるのか?というと、疼痛管理、筋肉の状態管理、自律神経系の調節といった部分に関与出来ます。とくに重要視されるのは疼痛管理でしょう。ですが、それ以外にも自律神経系の状態改善が昨今では求められています。
 針による自律神経へのアプローチは様々なRCTがデザインされてデータが集められ、分析されています。私の出身校でも針と血圧の関係の統計を取っていました。
 この記事では、こういった疾患周辺への関与だけでなく、鍼治療によってもう少し根本的な改善が見られるのかもしれないと言う可能性を示唆しています。
There is evidence that use of electro-acupuncture in acute spinal cord injured subjects may significantly improve their long-term neurologic recovery including motor
 興味深いなあと思います。もし本当であれば、それは大きな希望になるでしょう。実際、神経細胞は再生しないながらも可塑性も持っています。一部の機能であれば、それは回復の可能性を意味するのかもしれません。
 ですが、一個人の感想の状態では根拠とはなり得ません。残念ながら。
 とはいえ、光明は少しだけ見えているようです。
 Electro-acupuncture promotes survival, differentiation of the bone marrow mesenchymal stem cells as well as functional recovery in the spinal cord-transected rats.
 「針通電療法による脊髄損傷ラットの機能回復と骨髄間充織幹細胞の分化の促進」という論文です。ラットに対する動物実験の状態で、まだまだ人間に還元出来るような物では有りませんが、こういった一連の機序が解明される日も近いのかもしれません。