こんにちは共月堂です。
 毎度の事ながら、鍼灸に関する研究は日本国内よりも海外の方が盛んでして、しかも日本の大学の鍼灸治療の研究も国内よりも先に海外に発表される傾向があります。ですので、海外の医療系のメディアはもとより、医学文献の検索サイトをマメに見ておく必要が有ります。いくつかある業界紙の雑誌などでも時折掲載されたりもするのですが、如何にせん数ヶ月遅れが普通で、酷い時は書かれない事も多々有るため個人の作業が必須になっているのが現状です。
 今回見つけたのは、こんな物。
 Local Increase in Trapezius Muscle Oxygenation During and After Acupuncture
 僧帽筋に対して針治療を行ったのちに、酸素消費や血流量が変化したことを纏めた物です。原文はPubMedに有りますがリンクしにくいので他の記事を見つけてきました。
 http://www.acupuncture.com/newsletters/m_apr09/res.htm#2
 こちらに有ります。
 鹿野体育大学の先生たちが発表なさった論文です。n数の少なさは日本での研究の常としても、興味深いものが有ります。僧帽筋といえば一般的には肩こりを訴えるときに主に考える筋肉です。筋肉自体は非常に薄く、解剖実習のときに驚いた記憶が有ります。そのような薄い筋でもはり治療による刺激できちんと血流改善がされているというのは、針を使う者には励みになります。
 また機会がありましたら、こういう記事を紹介したいと思います。