こんにちは共月堂です。
 少々古い記事では有りますが、BBCのニュースに面白い物を見つけました。以下がそのURLです。
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/7838231.stm
 
 昨日の夜、久しぶりにタモリ倶楽部を見ていたのですが、そちらで難解な医学用語をネタにしたものをやっていました。鍼灸師も医学用語を勉強するため「あ!あれは解らなかったよなあ」とか「動揺病って配穴だと内関を主体に考えるんだよなあ」と感慨深く拝見させていただきました。そこで出て来た単語、エビデンスという物を「今、医者の人が大好きな言葉」と言っていたのは興味深かったです。
 それを見ながら、上の記事を思い出しました。
 単純に要約すると、頭痛に対して鍼治療を行った結果、効果が認められたが、それがどのようなシステムで働いたのかを完全に解明するには至らなかった、という内容です。
 その多くは未知のシステムとプラシーボ効果ではないか?という推論が提示されています。更に仮説は展開し、プラシーボ効果が主体であるのなら治療に使われる経穴に規則性は無いのではないか? とまで書かれています。これは個人的にとても面白かったです。
 専門的な話は横においておきましょう。
 私は、こういう記事を見るに、現在の科学は統計による傾向と近似値、そして推論に立脚しているのだと改めて思います。しかしながら、東洋医学と呼ばれる範疇のものを、最も効率よく研究しているのが欧米であるというのは残念な気もしますけど。今の日本では鍼灸の研究でn数が6000を超えるような統計は取れませんから、仕方ないのでしょうけど。
 記事の最後に、このように有ります。
"However, we still don't fully understand what is happening when needles are inserted, although these reviews suggest that for certain conditions, it is effective."
 無理矢理訳すとすれば、こうでしょうか?
「しかしながら、私たちは針が挿入された事によって何が起こっているのかを完全に理解しているとは言えません。これらのレヴューが特定の病状に対して『効果が認められた』事を示唆してはいますが」
 いつの日にか完全に理解される日がくることを、私は楽しみに待っています。
 
 余談ですが。 

 過去に、このような本が出版されていますが、最近、こういう傾向の物は出てきませんね。