こんにちは共月堂です。

 今日は聴診器の紹介です。
 鍼灸と聴診器と言いますと、余り関連が無いように思われるかもしれませんが、無いと困るものの一つです。主に私が使う用途は血圧測定になります。
 院で使っている水銀柱血圧計は、聴診器で脈の音を聞きながら測定します。なので、血圧計とペアで使用するため、鍼灸でも聴診器は必須となります。以前にも書きましたが、血圧は自律神経の影響を大きく受けます。鍼灸では自律神経の不調が原因の疾患を多く扱うため、時間の許す限り血圧測定をしています。なので、聴診器も良く使う物なのです。
 自律神経の不調が原因の疾患では、IBS等が有りますが、これも院では良く見かけます。過敏性腸症候群というやつですね。解剖学的所見では炎症等が見られないにもかかわらず、下痢や便秘などが繰り返される症状で、特にストレスによって増悪するのが特徴です。他の自律神経が関与する疾患を伴っていることが多いようで、症状の一つとして訴えられる事が有ります。そんなときも、腸の蠕動運動が定期的に行われているのか等を知る為に聴診器は活躍します。
 他にも鍼灸の適応ですと、動悸などの訴えのときに心音を、喘息などの訴えの時には呼吸音を聞くのに無くてはならない道具です。やはり正確に状況を知る事が出来ないと対応も出来ませんからね。
 私の使っている物は学生時代に購入した安価な物なので、写真に載せるのは少々恥ずかしいなあと思っています。聴診器の高級品はちょっと驚きの金額になるので、手が出し難いのが現状です。
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 そんな高級聴診器のなかでもリットマンの物は、聞こえ方が一味違うそうで、いつか使いこなせるぐらいになったとき、その時は手に入れたいと思っています。何時になる事やら、ですが。
 学生の頃は同級生の心音を聞いたり、お腹の音を聞いたりと、色々な状態の音を聴いて勉強しました。最近ではCDになって色々な聴診音が売られています。私も心音のCDは買いました。病気の心臓の心音を聴く機会が少ないため、CDで聞いて経験しておく必要が有ったからです。

CDによる心音シャワー・聴診の達人 (JMP CDブックシリーズ)

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 これをiPodに入れて通学の電車で聞いていたのですが、イヤホンから聞こえて来る心音は非常にリアルで、これを一時間とか聞いていると、何とも複雑な気持ちになったものです。