こんにちは共月堂です。
 昨日の真夏の暑さは、さすがに体にこたえました。倦怠感が酷い感じです。こんな時は足三里に灸を据えて頑張って行きますよ! 窓際のヤツガシラは、ややグッタリな私と正反対で、なんだか気持ち良さそうにしています。

 
 
 湿の話の続きです。
 脾の仕事は主運化、主昇清、主統血、主肌肉四肢と言った物が有ります、と前に書きましたが、湿によって傷つきやすい臓腑である脾ですから、傷つくと、この仕事ができなくなると考えられています。一つずつ細かく見ましょうか。
 まず運化です。
 これは簡単に書きますと「食べた物を分解して体に必要な成分にする」という作用になります。東洋医学での消化の考え方は、まず食べ物を胃に受け入れます(これを受納といいます)。胃は食べた物を細かく分解し(腐熟)それを小腸に降ろします(和降)。小腸では胃から水穀を受け取り(受盛:受盛化物)コレを熱の成分の多いものと少ないものに分け(泌別清濁)ます。その分けられたものから清と呼ばれるものが脾に送られ、碑はこれを材料に気血津液をつくり(運化)全身を栄養します。
 括弧の中の漢字は東洋医学での専門用語になります。何やら複雑ですね。
 さて、運化の作用が弱くなると、食べた物を体で使えなくなります。そのため一気に痩せてしまったりします。これは不健康な痩せ方の方です。さらに、脾が働かないと食べたものの利用が出来なくなる為に小腸の機能も弱まり、これが下痢に繋がったりします。脾が弱くなると便が緩くなるのですね。もちろん、食べる事も困難になり食欲不振になります。
 一様に元気がなくなるのも、脾が弱くなった時の特徴と言えます。コレは気虚という状態の症状でもあります。
 さて、ここに湿度という物が更に加わると状態は更に悪化します。
 脾という臓器と、それが傷つく時の症状でしたが、ちょっと専門的な部分が多かったですね。
 つづきは次の機会にでも。