こんにちは共月堂です。
 昨夜の雨も綺麗に抜けて、今日の晴天は「抜けるような」青さ。空を水洗いしたような清々しさに風も気持ちのいい朝でした。この天気が一日続くといいですね。
 
 今日はPubMedから気になる論文を持ってきました。
 Transcutaneous electrical stimulation on acupuncture points improves muscle function in subjects after acute stroke: a randomized controlled trial.
 経穴における経皮電気刺激による急性脳卒中後の筋力改善についてのRCTの論文です。
 脳卒中に対する針灸治療と言えば天津中医薬大学が有名です。私も研修に伺いました。私が伺った時はオリンピック前の建設ラッシュのころで、病院も改修工事をしていたようです。ちょっとした空爆を受けたような感じになっていて驚いたのを記憶しています。
 

 写真が出てきました。
 今回の論文は、広州の大学でのデータのようです。先日、マウスを使った針刺激による脳血液量変化の論文が天津中医薬大学から出てましたから、天津の方は脳の方に興味が向かっているのかもしれませんね。
 話題に出たついでに、そちらの論文もリンクします。
 Effects of acupuncture at different acupoints on cerebral blood flow in cerebral ischemia model rats
 まだ動物実験の状態ではありますが、一定の結果が出ているようです。
 私が学生時代の研究テーマが醒脳開竅法という、脳卒中後の特殊な針灸治療の研究だったこともあり、今も天津中医薬大学の周辺には非常に関心を持っています。なにせ醒脳開竅法を開発した場所ですし。私が研修に行った時はお目にかかれませんでしたが、日本からも醒脳開竅法を受ける為に天津中医薬大学に入院してらっしゃる方も居ると聞きました。今回、RCTで一定の結果が出たようですし、今後、脳卒中リハビリテーションなどに積極的に針灸治療が活用されれば言いのにな、と思います。
 そして、何より、こういうRCTが沢山行われてメタ分析が進む事を望んでやみません。